涼しくなってきたことだし上着を出して着るか..ということで、春秋の一時期だけしか着ることのない革ジャンを取り出し、着てみてみたところ、内側から癖のある匂いが漂ってきた。
革特有の匂いに加え、柔道着っぽいようなツーンと鼻にくるすえた匂い..。
..まあ、基本革ジャンは洗わないもの。買ってから数年経ったし、汗もかなりかいたし、で内側で雑菌が繁殖してるのだろう。これも革ジャンならではの特性といってしまえばそれまで。まさに俺色に染まれ、だな。
このたいして着てない安物の革ジャンから発する匂いは凶悪..とまではいかないが、それでも気になるレベルには十分達していた。
革ジャンだからそういうもの..と諦めるのは簡単だ。
しかしながら、ここでひとつ試してみたいと考えが浮かんできた。
(普通に洗濯したらどうなの?)
汚れた衣類は洗濯するのが基本。別におかしな話じゃあない。
誰かが「革製品は洗っては駄目だ!」と言うから固定観念で革は洗わないものと思いこんでただけじゃないか?
とにかく、安い革ジャンだ。駄目になったとしても損失はたいしたことはない。それより匂いのしないサッパリとした革ジャンを着たいという欲求の方が上だ。
..とまあ、そんなわけで革ジャンを洗濯してみることにした次第。
洗濯機洗い〜乾燥まで
洗濯の手順だが、別に特殊なことはやらない。
裏返しにした革ジャンを洗濯ネットにいれ..
いつもは使わないオシャレ着洗い用のエマール洗剤※を使い、そのまま洗濯機がけ。モードも通常洗い。
※エマールは革製品対応の文字は書かれてないので別にこれを推奨してるわけではない。
脱水が終わり、革ジャンを取り出す。
水を含んだおかげでズッシリとした重み。なんかシナシナしてるし、とてつもなくマズイことをした気になった。
速やかに部屋干しで乾燥させる。
さっさと乾くように..とサーキュレーターON!
数時間経過。
シナっとした様子が少しはマシになってきた?なってない?
半日が経過すると水気はだいたい抜けた。
多少のシワは残ったももの、想定してた最悪の状態には至ってないようだ。とりあえずは一安心といったところ。
革用ワックスを用意。
塗ってると、色移りがけっこうする。染物だから当然っちゃ当然だがちょっとビビる。
そして、丸一日が経った状態がこちら。
..どうだろうか?
1枚目の状態と比べるとかなり状態が変化したのは見て分かるはず。ちょっとヨレた雰囲気がむしろロックっぽくてアメリカン。俺が求めていた革ジャンはひょっとするとコレだったのかも?という出で立ちになった。(..気がする)
感想
革ジャンの洗濯はNGとする意見は多い。(してる人も多いようだが..)
どうしても洗うなら専用のクリーナーを使うか、もしくはプロ(クリーニング店)に依頼した方が無難とする意見が大多数を占めている。
素人手入れで無茶をすると、色が剥げたり、形が縮んだり崩れたりで回復困難な状況に陥りかねないから、だとか。
過剰なくらい革製品に対する水のNGっぷりは喧伝されてる。
大袈裟だろ..と思わなくはない。
革とは動物の皮膚だ。その動物の日常は野であり、とうぜん雨晒しの中で生活している。
染料やなめし行程で皮を革にしてるわけだが、基本は野生の中を生きにくポテンシャルを持った皮ではないか。過剰に水を恐れてどうするのだ?
..自分でもよく分からない話なのでこの辺にしておく。とにかく、今回にかぎっては大きな問題もなかった。
色褪せ・・ほぼなし
縮み・・ほぼなし
シワ・・多少出来たが許容範囲
気になっていたツーンとくる匂いは気にならないレベルにまで落ちた。それだけでもう十分な成果なうえに、オマケでビンテージ感もアップしたのだ。
何事も裏目に出ることもあるが、今回は表だった。良いこともたまにはある。
以上
・追記
洗濯機洗いは各人におススメするものではありません。もしやる場合は自己判断の元でやることお願いします。
コメント
私は、ミリタリージャケットのN-3Bのファーの部分が何度クリーニングに出しても獣臭くて耐え切れず、浴室でダイソーの犬用シャンプーを使い洗いました。
フェイクファーの筈なんですがね。
でも、さすがペット用。獣臭は完全に無くなりました。
そう言えば、昔モトクロスをやっていた時のブーツは、人用シャンプーでゴシゴシ洗ってミンクオイルを塗りこんでましたっけ。
シャンプーで洗うのは初耳ですね。食器用洗剤でニット帽を洗ったことはありますが。
まあ、同じ石鹸なので固定観念で選ぶ必要は全然ないのかもしれません。